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幼稚園児、小学生が自分の手と頭を使って考え・気づき・発見する主体的な学び

今回は、テディスではどんな感じで学んでいるのか、について、少し話してみたいと思います。

変化の激しく先の見えない時代だから

最初に、子どもたちがテディスでの学びを通じてどんな人になってほしいと考えて、カリキュラムに落とし込んでいるのかていることを整理します。

根底にあるのは、変化の激しい現代では、「正解のない課題を周囲と協力しながら主体的に行動し、問題解決できる人材」が求めれれているということです。言い換えると、論理的思考、問題解決力、協働する力、諦めずに最後までやり抜く力が求められています。また、変化が激しく、スキルや知識は常にアップデートしていかなければならず、主体的に学び続けるることも必要です。

しかし、こうしたスキル、マインドは楽して簡単に身につく類のものではありません。モチベーションの原動力となる好奇心・探究心をじわじわ温めながら(Feel度Walk活動)、自分の手と頭を使って考えることを継続していくしかありません。

Feel度 Walkってなに?(気づきの感度を高めよう!) 幼児も小学生も中高生も大学生も大人も関係なく、なんとなく気になるものを追いかけて、あてもなく歩く。身近なところにあるちょっとした何か...

カリキュラムの構成

ブロック・サイエンス

ブロック・サイエンスのイメージ

ブロック・サイエンスコースでは、ロボット制作に必要な「ギア」「テコ」「滑車」「車輪と車軸」の4つの動くしくみ(メカニズム)中心にハンズオンで学び、プログラミングに触れて楽しみます。ロボット・サイエンスで本格的なロボットプログラミングを学ぶ前に、問題解決の手法に慣れること、試行錯誤するマインドを育てることも大きな目標です。

それぞれの回数は学ぶ内容によって異なりますが、以下の順番で学びは進んでいきます。

  1. 原理の発見(みつかる
  2. 活用例を知る(わかる
  3. オリジナル作品の制作(問題解決型)(できる

みつかる

簡単なモデル(原理に気づけるよう余分なものは付いていないモデル)を組み立て、モデルを使った実験を通して、原理を発見します。原理というと難しく思うかもしれませんが、ギアであれば回転方向や回転速度などです。

ここでは、モデルのイラストや組立図をよく見て、正確に作ることが求められます。また実験では、教わるのではなく質問を投げかけたりしながらよく観察し、子どもたち自身で気付けるように進んでいきます。好奇心・探究心をじわじわ温める活動(Feel度Walk = あてもなく何となく気になるものを求めて歩いてFeel度【気づきの感度】を高める)が生きてきます。

わかる

発見した原理を使った道具や機械のモデルを制作して、原理が身の回りでどのように活用されているかを知り興味・関心を高め場柄、原理の理解を深めます。ここでは、単に作って遊んで終わりではなく、モデルのどこにしくみが使われているかを確認し、動きの大きさや力の大きさを変えたり、動きの速度を変えたり、自分なりに改造・改良を加えて、原理の理解を深めます。

できる

様々なモデルを制作・改良して理解を深めた後、問題解決型のアクティビティで学んだことを生かして、オリジナル作品の制作に挑戦します。問題解決型のアクティビティですので、まずは何が問題であるかを発見しなければなりません(問題が何であるかを与えれれることはありません)。次に、問題の解決方法を考え、問題を解決する作品を実際に作ります。最後は、実際に問題を解決することができたか、実験をして検証して終わります。

ロボット・サイエンス

ロボット・サイエンスのイメージ

ロボット・サイエンスコースでは、モーターと各種センサーの制御、順次処理、分岐処理とループの基本からはじまり、センサーの数を増やしながら、変数や演算を使ってより正確で高度な制御方法を学んでいきます。4年目以降、テキスト言語(C言語、Python援護、Arduino言語など)への移行するとともに、セ電子工作を学んでセンサーの自作やシリアル通信にも挑戦します。

オリジナルロボットの制作やプログラミング制御の試行錯誤の中で、科学的・実証的な姿勢を育てます。

それぞれの回数は学ぶ内容によって異なりますが、以下の順番で試行錯誤しながらロボットプログラミングを身につけていきます。

  1. プログラミング要素の知識を学ぶ(知る
  2. 学んだ要素を試してみる(試す
  3. 問題を発見・修正する(できる

知る

ブロック・サイエンス同様に教え込むのではありません。モーター制御、センサー制御など、自律型ロボット制作に必要なプログラミングの要素の考え方を全員で意見交換をしながら学びます。例えば、このパラメーターは何を指示しているのか、タッチセンサーのモードによる違いは何かなど、予想してから実際にプログラムを実行して動作を確認したり、センサーの値の変化を観察したりと、ハンズオンで学びます。

試す

学んだ要素を使って、アクティビティに挑戦します。ミッションをクリアするためにロボットにどのような動きをさせればよいか、そのためにどのセンサーが使えるかなど、自分のロボットの動きをイメージしてから、プログラムをゼロからつくります。

できる

はじめて学ぶ内容ですので、一度でうまくいくことはほとんどありません。どこに問題があるのか(ロボットの構造や機構に問題があることもあります)、問題点を絞り込みながら、プログラムを修正する、動作を確認する、という作業を繰り返して完成させます。ミッションをクリアする方法や考え方は生徒によって異なりますので、経験豊富な講師がひとりひとりのやりたい方向でアドバイスをします。

テディスの活動で伸びるチカラ

こうした主体的な活動を通して、21世紀をしなやかにたくましく生き抜くチカラを身につけてほしいと願っています。特に力を入れていることは以下の点となります。

主体的に学び続けるチカラ~好奇心・探究心が旺盛な人

ロボット制作やプログラミングに必要な知識やスキルだけでなく、学びの原動力となる好奇心・探究心をじわじわ温める活動にも力を入れています(Feel度Walk活動)。好奇心や探究心をじわじわと温め、気づきの感度を高めたうえでロボット制作、プログラミング学ぶことによる相乗効果を期待しています。

問題解決するチカラ~創造的な問題解決者になる

オリジナル作品は、目的に合うようにひとりひとりが設計を考え、手を動かしてロボットを組み立てていきます。当然、一発で思い描いたとおり動くことはほとんどありません。うまくいかない原因を探り、解決策を考えるという試行錯誤を繰り返す過程で、本物の問題解決力が鍛えられていきます。当たり前ですが、完成した作品はひとりひとり異なった個性豊かな作品ばかりです。

やり抜くチカラ~諦めない気持ち、やればできるのマインド

自力でゴールまでたどり着く経験を積み重ねることで、最後までやり抜く力が身につきます。最初は「これでいい」とそこそこの出来であきらめていたのに、終了時間が過ぎても「まだやりたい!」と粘るようになる子どもがたくさんいます。

また、こうした成功体験を重ねると「やればできる」というマインドが育ち、難しい課題にも積極的にチャレンジするようになり、より一層成長することにつながります。

協働するチカラ~みんなの力を合わせよう

テディスには、解決方法を話し合う機会がたくさんあります。論理的に話して自分の主張をわかってもらう、相手の意見を尊重しつつ異なる意見からより良い答えにたどりつく。時にはぶつかり合うこともありますが、こうした周りを巻き込んで一人ではできないことを実現する経験は、社会に出てからもおおいに役立つと考えています。

授業イメージ

ロボットから広がる子どもたちの可能性

ここまで、テディスではどのように学んでいるのかについて整理をしました。テディスは、ロボット・プログラミングの教室ですので、ロボット制作の知識やスキル、プロフらミングの知識やスキルが身につくのは当たり前のこととして、ロボットを作る過程で、問題を解決するチカラ、諦めずにやり抜くチカラ、協働するチカラなどを身につけることを目指しています。また、「Feel度Walk」にて、その原動力となる好奇心や探究心をじわじわ温める活動にも力を入れています。

夢中になって本気を出した子どもの力は、本当に目を見張るものがあります。あるお子さんは、最初はできずにただ泣くだけだったのですが、だんだんと泣きながらも手を動かすようになり、今では手や口を出そうとすると「自分でできるからやめて」と言うまでになりました。成績アップは目標としていませんが、結果として勉強にも夢中になるケースは多いです。たとえば、ロボットコンテストの優勝者が英語のブログを辞書を引きながら読む。小中学生がロボットに使える微分積分に興味を持ち、講師が教える。ロボットを通すと、無味乾燥に見える数字や文字の羅列が、目的をかなえるツールだとわかるようになるのです。