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RCJジャパンオープン2023名古屋大会

3月24日から26日まで名古屋で開催されたロボカップジュニアジャパンオープン2023のレスキューラインワールドリーグに参加してきました。私も競技スタッフとして参加し、より正確な制御を実現するためにセンサーの数を増やす必要性を強く感じました。レゴベースのロボットでは、ArduinoやESP32などのマイコンボードと通信させる必要がありますが、習い事という限られた時間の中で多くのことを学ぶことが現実的かどうか、悩むところです。

そこで、今回のジャパンオープンのレスキューラインワールドリーグに参加した20チームについて、使用マイコンと得点の関係を調べてみました。

3月24日(金)~26日(日)に行われましたロボカップジュニアジャパンオープン2023名古屋に、テディスよりチームEastmanがレスキューラインワールドリーグに参加しました。より上位を狙ってハード面を改良して新しい試みを追加するなど、限られた時間の中でチャレンジしていましたが、改良したことによってこれまでにないロボットの挙動が起こり、その調整に最後まで苦労し、本人たちの満足のいく結果とはなりませんでした。

しかし、被災者救助を目指して、敢えて短時間でチャレンジしたことは素晴らしいことであり、また被災者の救助に成功したチームはわずか3チームのみであり、Eastmanは2名の救助に成功(優勝チームと同数)するなど、チャレンジを成果が表れています。

私自身も競技スタッフとして参加し、間近に全チームのロボットを見ることができ、自分自身も学んだことの多い3日間でした。ジャパンオープンでのコース難易度、参加チームのレベル、今後2023年ルールが適用されることなどを考えると、センサーの数を増やしてより正確な制御を行う必要性を強く感じました。実際、上位チームは完全な自作、またはレゴEV3とArduinoやESP32などのマイコンをシリアル通信させてセンサーを増設していました。

一方で、教育的な面では、限られたリソースの中で何とかしようと色々と考えるのも重要なことですし、センサー増設の方法を子どもたちに教えることは可能です。しかし、習い事教室という限られた時間の中で、マイコン同士の通信方式やそのためのプログラミングなど、色々なことに手を出して、どれも中途半端な理解にならないかという懸念はあります。

センサー増設については、レゴEV3だけで何とかしようとするのは現実的ではありませんが、ArduinoやESP32などのマイコン経由でセンサーを増やすにしても、そこまでセンサーを増やすならレゴEV3と通信させるメリットはこれまでに制作した機体を使えるという点のみであり、完全に自作してしまった方がよいかもしれないとも考えてしまいます。いずれにしても、目標をどこに置くのかとも関係しますので、この点は生徒たちとよく話し合って、来年以降に向けて対策を練ろうと思います。

今回、ジャパンオープンに参加チームの使用マイコンが気になりましたので、各チームのプレゼン資料を元に整理してみました。

使用マイコンを「A:レゴのみ(EV3またはSPIKEプライム)」、「B:レゴ+ArduinoやESP32などのマイコンボード」、「C:マイコン(自作)」に分類し、それぞれのチーム数(比率)と平均点は以下の通りです。

チーム数 比率 平均点
A 10 50% 635点
B 5 25% 1063点
C 5 25% 821点

レゴ+マイコンのチームの平均点が高いことが分ります。レゴとマイコンボードをシリアル通信しているだけにスキルが高いとの言えるのかもしれませんが、高得点を狙うにはレゴだけではなかなか厳しいのかもしれません。