21世紀に求められる力とは?
21世紀は情報があふれ、変化が激しく、多様な価値観が混在する社会です。決められたことを正確にこなす従来型のエリートではなく、「正解のない課題に対して主体的に行動し、周囲と協力しながら問題を解決できる、実行力を備えた人材」が、今後ますます求められていくことは間違いないでしょう。
「アクティブラーニング」、「探究型学習」、「21世紀型スキル」などの言葉を耳にすることも随分と増えました。「知識を持っていることよりも、知識をどう使うか」がより重要となっていることは明らかです。しかし、社会全般としては知識の獲得を重要視した教育が依然として主流であり、教育においても時代に合わせた変化が求められています。教育の一番の目的は、子どもたちが社会に出るために必要なものを身につけることです。子どもたちが社会に出る将来の社会を予想して、何をどのように学ぶのかを真剣に考える必要があります。
21世紀型スキルについては、国際団体「ATC21s: The Assessment and Teaching of 21st-Century Skills」が、その定義や能力測定などについて研究しており、その成果は公開されています。「21世紀型スキル」を次のように定義しています。
- 思考の方法(Ways of Thinking):
創造力とイノベーション:Creativity and innovation
批判的思考、問題解決、意思決定:Critical thinking, problem-solving, decision-making
学びの学習、メタ認知(認知プロセスに関する知識):Learning to learn/metacognition (knowledge about cognitive processes) - 仕事の方法(Ways of Working):
情報リテラシー:Information literacy
情報通信技術に関するリテラシー:Information and communication technology (ICT) literacy - 仕事のツール(Tools for Working):
コミュニケーション:Communication
コラボレーション(チームワーク):Collaboration (teamwork) - 社会生活(Skills for Living in the World):
地域と国際社会での市民性:Citizenship ? local and global
人生とキャリア設計:Life and career
個人と社会における責任(文化に関する認識と対応):Personal and social responsibility – including cultural awareness and competence
私たちは、幼少期の学びでは特に、知識そのものよりも、学び方と学ぶ姿勢、他者とのコミュニケーション・協働する力を身につけることが重要であると考えています。上記「21世紀型スキル」では、「思考の方法」と「仕事の知識」の部分になります。そのために、自分の手と頭を使って試行錯誤すること、グループでの協力作業、問題解決アクティビティを授業に取り入れ、「自ら学ぶ力」、「正解のない問題を解決する力」、「協働する力」を育成することを教育目標としています。